- 国家公務員への転職は、社会人経験者にも開かれている
- 社会人向けの国家公務員採用制度:2種類の試験区分
- どちらの試験区分を検討するか:読者タイプ別の整理
国家公務員への転職は、社会人経験者にも開かれている
「国家公務員は新卒採用がほとんどで、社会人からの転職は難しいのでは」と感じる方は少なくありません。しかし実際には、民間企業等での経験を持つ社会人を対象とした採用の仕組みが整備されています。
国家公務員は、民間企業等での社会人経験を積んだ方々を対象とする中途採用も積極的に行っています。[1]
ただし、どの試験区分を検討するかは、現在の職務経験の年数・職階・職種によって異なります。年齢制限や必要な職務経験年数は試験区分によって異なるため、ご自身の状況に合った試験を確認することが、検討の出発点になります。
国家公務員の仕事は、医療や教育など暮らしに身近な分野から、国の財政運営・産業振興・外交・防衛まで、世の中のありとあらゆることと関わっており、府省庁ごとに担当する分野が決まっています。[1]
どの府省庁を志望するかによって、携わる政策領域が異なります。転職を検討する際には、自身の経験やスキルがどの分野と接点を持つかを整理することが、出発点になります。[1]
この記事で整理すること
- 社会人経験者向けの国家公務員採用の仕組みと2つの試験区分
- 経験者採用試験と社会人試験の対象・職級の違い
- 試験区分別の読者タイプ別の判断材料
- 地方公共団体の公務員経験者採用の具体例(補足)
- 国家公務員の働き方に関する公式情報の概要
社会人向けの国家公務員採用制度:2種類の試験区分
社会人が国家公務員を目指す場合、大きく分けて「経験者採用試験」と「社会人試験」という2つの試験区分があります。それぞれ対象者や採用後の職級が異なるため、ご自身のキャリア状況に照らして確認することが必要です。
経験者採用試験:係長級以上の官職への採用
経験者採用試験は、民間企業等における実務経験のある方を、国の機関の係長級以上の官職に採用するための試験です。[2]
2026年度の経験者採用試験の申込受付期間は、7月27日(月)から8月17日(月)までとされています。[2]
また、専門的な資格を持つ方や公務経験者等を対象とした公募・選考ルールが整理され、各府省が専門人材を柔軟に採用できる仕組みも整備されています。[2]
社会人試験:2026年度に実施される試験の種類
2026年度に実施される社会人向けの国家公務員採用試験には、以下の種類があります。[2]
-
法務省専門職員(人間科学)採用試験 法務教官(社会人)[2]
-
国家公務員採用一般職試験(社会人試験(係員級))
[2]
-
刑務官採用試験(高卒程度試験) 刑務(社会人)
[2]
-
入国警備官採用試験 警備官(社会人)
[2]
試験の種類によって、対象となる業務内容や求められる経験が異なります。各試験の詳細な受験資格・選考内容は、公式情報で確認することが必要です。
2つの試験区分の比較
| 試験区分 | 採用後の職級 | 主な対象 | 確認先 |
|---|---|---|---|
| 経験者採用試験 | 係長級以上 | 民間企業等での実務経験者 | 人事院・各府省の公式情報 |
| 一般職試験(社会人・係員級) | 係員級 | 社会人経験者 | 人事院の公式情報 |
どちらの試験区分を検討するか:読者タイプ別の整理
- 現在の職階・職務経験の年数が、経験者採用試験の受験資格に該当するか
- 志望する府省庁・試験種が、社会人試験(係員級)として実施されているか
- 自身の経験・スキルがどの府省庁の担当分野と接点を持つか
当てはまるほど、準備や相談を検討する価値が高くなる可能性があります。
2つの試験区分は、採用後の職級が異なります。ご自身のキャリア状況に照らして、どちらの区分が対象となりうるかを確認することが、検討の第一歩になります。
経験者採用試験は、係長級以上の官職への採用を対象としています。民間企業等での管理職・主任クラス相当の実務経験を積んできた方が検討しやすい区分です。一方、社会人試験(係員級)は、職種や業務内容を変えて公務員として働くことを検討する方にとっても確認できる区分です。[2]
ただし、各試験の具体的な受験資格・経験年数要件・選考内容は、試験ごとに異なります。「自分はどちらの区分に該当するか」は、人事院の公式情報で個別に確認することが必要です。
試験区分を確認する際のチェック観点
-
現在の職階・職務経験の年数が、経験者採用試験の受験資格に該当するか
[2]
-
志望する府省庁・試験種が、社会人試験(係員級)として実施されているか[1]
-
自身の経験・スキルがどの府省庁の担当分野と接点を持つか[1]
地方公共団体の公務員経験者採用:具体的な試験例(補足)
国家公務員だけでなく、地方公共団体でも公務員経験者を対象とした採用選考が行われています。以下は公式情報として確認できる具体例です。国家公務員制度とは別の仕組みである点に留意してください。
大阪府の公務員経験者採用選考(令和8年度)
令和8年度大阪府職員採用選考(公務員経験者採用)のインターネット受付期間は、令和8年6月30日(火曜日)午前10時から同年7月31日(金曜日)午後6時までです。[3]
採用予定職種と人員は、行政職が主査級で5名程度、土木職・建築職・機械職・電気職・環境職・農業工学職・社会福祉職・心理職・獣医師職は主査級または技師級で各1名から3名とされています。[3]
大阪府の受験資格:職階ごとの経験年数要件
大阪府の公務員経験者採用選考では、職階ごとに職務経験年数の要件が定められています。
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主査級としての任用にあたっては、令和8年3月31日時点で国又は他の地方公共団体において主査級相当職階で3年以上の職務経験を有することが必要[3]
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技師級としての任用にあたっては、令和8年3月31日時点で国又は他の地方公共団体において4年以上の職務経験を有することが必要[3]
経験年数の要件は試験区分・職階によって異なります。受験前に各自治体の公式案内で最新の要件を確認してください。
大町町・粟島浦村:自治体ごとの採用情報の例
令和8年度大町町職員採用統一試験では、一般事務の採用予定人数は2名、採用年月日は令和9年4月1日とされています。[4]
同試験において、保育士の採用予定人数は3名です。受付期間は令和8年7月13日(月曜日)から令和8年8月17日(月曜日)まで(土日・祝日を除く8時30分から17時15分)とされています。[4]
粟島浦村では、令和9年4月1日採用の任期付職員を募集しており、受付期間は令和8年7月24日(金)から令和8年9月30日(水)までとされています。[5]
各自治体の採用情報は、自治体ごとに募集職種・人数・受付期間が異なります。志望する自治体の公式情報を個別に確認することが必要です。
国家公務員の働き方に関する公式情報の概要
転職先として国家公務員を検討する際、働き方の制度についても公式情報で確認できる内容があります。
国家公務員は、原則として全ての職員が、フレックスタイム制を活用して、日々の勤務時間を柔軟に設定することができます。[1]
また、育児・介護等との両立など職員のワークライフバランスの実現にもつながる、場所にとらわれない柔軟な働き方を可能とするため、ICTを活用したテレワークを積極的に進めています。[1]
これらの制度の実際の運用状況は職場や業務内容によって異なるため、志望する府省庁の採用情報や説明会等で詳細を確認することが望まれます。[1]
入庁後の人材育成体制:東京都の例
地方公共団体における入庁後の育成体制の例として、東京都の取り組みを公式情報から確認できます。
東京都では、行政運営に求められる都民ニーズの高度化・複雑化に応え、直面する様々な課題に即応できる高度な知識・能力・経験を備えた人材を育成するため、「東京都職員人材育成基本方針」を定め、職員の育成に取り組んでいます。[6]
人材育成の3本柱は、職場での日常の職務の遂行を通じた「OJT(On the Job Training)」、日常の職務を離れて行われる「職場外研修(Off-JT)」、自ら学ぶ「自己啓発」とされており、これらを有機的に連携させる取り組みが行われています。[6]
新任職員向けには、前・中・後期合わせて15日程度の研修が実施されています。[6]
特に新任職員には、安心して仕事に取り組むことができるよう、職場から選任されたチューターが、能力開発や職場生活を1年間マンツーマンでサポートする体制があります。[6]
これらは東京都の取り組みの例であり、他の府省庁・自治体の育成体制は各機関の公式情報で確認してください。[1]
転職先として公務員を検討する際の確認観点
国家公務員や地方公務員への転職を検討する際、確認しておくべき観点を整理します。以下は、検証済み情報の範囲で確認できる事項の整理です。
| 確認観点 | 内容 | 確認先 |
|---|---|---|
| 試験区分の種類 | 経験者採用試験(係長級以上)と社会人試験(係員級等)の2種類がある | 人事院の公式情報 |
| 申込受付期間 | 2026年[2]度経験者採用試験の申込受付期間は7月27日[2](月)から8月17日[2](月) | 人事院の公式情報(年度ごとに変わるため都度確認) |
| 職階ごとの経験要件 | 自治体・職階によって求められる職務経験年数が異なる(大阪府の例では主査級3年[3]以上、技師級4年[3]以上) | 各自治体の採用選考案内 |
| 働き方の制度 | フレックスタイム制・テレワーク制度が整備されている(実際の運用は職場による) | 内閣人事局の公式情報 |
| 入庁後の育成体制 | OJT・Off-JT・自己啓発の3本柱(東京都の例) | 志望先の府省庁・自治体の公式情報 |
よくある質問
まとめ
-
民間企業等での社会人経験を積んだ方々を対象とする中途採用が積極的に行われている
[1]
-
経験者採用試験では係長級以上の官職への採用が対象となる
[2]
-
各府省が専門人材を柔軟に採用できる仕組みも整備されている[2]
-
フレックスタイム制・テレワークなどの働き方制度が公式情報として確認できる
[1]
どちらの試験区分を検討するかは、現在の職階・職務経験年数・志望する府省庁によって異なります。一般論だけでは決めきれない部分もあります。まずは各機関の公式採用情報を確認することが、具体的な検討の第一歩になります。[1]
より具体的な試験対策や選考の流れについては、別の記事で詳しく解説しています。
個別の状況により判断は異なります。制度の詳細は各機関の最新の公式情報でご確認ください。
参考文献
- 国家公務員 中途採用情報サイト(国家公務員 中途採用情報サイト)
- 社会人の皆さんへ(中途採用に関する情報)|国家公務員試験採用情報NAVI(jinji.go.jp)
- 令和8年度大阪府職員採用選考案内【公務員経験者採用】(大阪府)
- 令和8年度大町町職員採用統一試験 案内 (一般事務・保育士)(大町町)
- 求人情報・人事 | 粟島浦村(粟島浦村)
- 人材育成|人材育成・人事制度|東京都職員採用(saiyou2.metro.tokyo.lg.jp)