- 経理職への転職を考えているけれど、未経験でも本当に可能なのか
- 経理職の転職市場と未経験者の現状
- 経理職に必要な基礎知識と資格
経理職への転職を考えているけれど、未経験でも本当に可能なのか?

「経理の仕事に興味があるけれど、全く経験がない」「数字は扱えるけれど、会計の知識がない状態で転職できるのだろうか」といった疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
経理は企業の財務を支える重要な職種である一方、専門知識が必要とされるため、未経験からの転職には不安を感じる方が少なくありません。
この記事で分かること:
- 経理職の転職市場における未経験者の位置づけ
- 未経験から経理職に転職する際に必要な準備
- 転職活動を進める上での判断ポイント
ただし、転職の成功可能性は年齢・学歴・前職の経験・取得資格などにより大きく異なることを前提として、基本的な考え方を整理していきます。
経理職の転職市場と未経験者の現状
経理職の求人動向
経理職の転職市場は、他の職種と比較して経験者優遇の傾向が強い分野です。求人倍率は全体平均よりも低く、特に好条件の求人には経験者が集中する状況が続いています。
一方で、中小企業を中心に経理担当者の確保に苦労している企業も存在し、未経験者でも一定の条件を満たせば転職成功の可能性があります。
未経験者が転職しやすい企業の特徴
| 企業規模 | 未経験者採用の可能性 | 求められる条件 |
|---|---|---|
| 大企業 | 低い | 新卒採用が中心、中途は経験者のみ |
| 中小企業 | 中程度 | 簿記資格+基本的なPCスキル |
| ベンチャー企業 | 高い | 幅広い業務への対応力+学習意欲 |
年代別の転職難易度
20代の場合:ポテンシャル採用の可能性があり、簿記3級程度の基礎知識があれば転職のチャンスは広がります。
30代前半の場合:即戦力としての期待が高まるため、簿記2級以上の取得や、前職での数値管理経験などが重要になります。
30代後半以降の場合:未経験からの転職は相当困難になり、マネジメント経験や他の専門スキルとの組み合わせが必要と感じる人もいます。
経理職に必要な基礎知識と資格

簿記検定の重要性
経理職への転職において、簿記検定は最も重要な資格の一つです。日商簿記検定の合格率は3級で約40〜50%程度、2級で約20〜30%程度となっており、しっかりとした学習が必要と感じる人もいます。
簿記3級:基本的な仕訳や財務諸表の読み方を理解できるレベル。未経験者の最低限の目標。
簿記2級:工業簿記も含む実務レベル。中小企業の経理担当者として十分通用する知識。
簿記1級:税理士レベルの高度な知識。大企業や会計事務所での評価が高い。
資格取得にかかる期間と費用
| 資格レベル | 学習期間目安 | 受験料・教材費 |
|---|---|---|
| 簿記3級 | 2〜3ヶ月程度 | 3〜5万円程度 |
| 簿記2級 | 4〜6ヶ月程度 | 5〜10万円程度 |
| 簿記1級 | 1〜2年程度 | 10〜20万円程度 |
その他の有用な資格・スキル
- Excel・会計ソフトスキル:関数やピボットテーブルの操作、弥生会計・freee等の経験
- 税務関連知識:法人税法、消費税法の基本的な理解
- 給与計算:社会保険や雇用保険の仕組み理解
- 転職の判断は個人の状況・価値観により異なります。
- 求人情報や労働条件は変更される可能性があります。
- 具体的な判断は最新の求人情報や雇用契約の確認が前提です。
未経験から経理職に転職する際の判断ポイント
- 転職活動の期間と準備
- 年収面での考慮事項
- キャリアパスの選択肢
当てはまるほど、転職を検討する価値が高くなる可能性があります。
転職活動の期間と準備
未経験から経理職への転職活動は、一般的な転職よりも時間がかかることを想定しておく必要があります。
資格取得期間:簿記3級取得に2〜3ヶ月、可能であれば2級まで取得(追加3〜4ヶ月)
転職活動期間:3〜6ヶ月程度(年齢や条件により大きく異なる)
合計:6ヶ月〜1年程度の長期戦を覚悟する必要があります。
年収面での考慮事項
[1]経理職の年収は、未経験者の場合300〜400万円程度からのスタートが一般的です。経験を積むことで450〜600万円程度まで上昇しますが、大幅な年収アップを期待する場合は慎重な検討が必要と感じる人もいます。
| 経験年数 | 年収レンジ | 備考 |
|---|---|---|
| 未経験〜1年 | 300〜400万円 | 企業規模により差が大きい |
| 3〜5年 | 400〜500万円 | 簿記2級+実務経験で評価向上 |
| 5年以上 | 450〜600万円 | 管理職や専門性により上昇 |
あくまで目安であり、業界・企業規模・地域によって大きく異なります。転職により年収が下がる可能性も十分に考慮する必要があります。
キャリアパスの選択肢
経理職のキャリアには複数の方向性があります:
企業内経理のスペシャリスト:決算業務、予算管理、財務分析等の専門性を深める
経営管理・CFO候補:経理から管理会計、経営企画へとキャリアを拡大
会計事務所・税理士法人:複数企業の会計処理を担当、将来的に独立も視野
コンサルティング:財務・会計の専門知識を活かした経営支援
転職活動を進める上での実践的な考え方

転職エージェント活用のポイント
転職エージェントは求職者無料で利用できます。これは採用決定時に企業から成功報酬(年収の30〜35%程度)を受け取るビジネスモデルのためです。
未経験者の場合の注意点:
- 大手エージェントでは経験者向け求人が中心となる場合が多い
- 中小規模のエージェントの方が未経験者向け求人を保有している可能性がある
- 担当者との相性もあるため、2〜3社に登録して比較するのが一般的
転職サイトとの使い分け
転職エージェントと転職サイトの併用が効果的です:
転職エージェントのメリット:非公開求人、書類添削、面接対策のサポート
転職サイトのメリット:自分のペースで求人検索、企業研究が可能
直接応募:企業のホームページから直接応募する方法も、中小企業では有効
面接での効果的なアピール方法
未経験者が経理職の面接で重視すべきポイント:
- 学習意欲の具体的な証明:資格取得への取り組み、自主学習の内容
- 数値への親和性:前職での数値管理経験、分析業務の経験
- 正確性・継続性:細かい作業への集中力、ミスを防ぐ工夫
- 経理職への理解度:決算期限や税務申告期限など、業務の特殊性への理解
転職を成功させるための準備チェックリスト
転職活動開始前の準備
- 資格取得:最低限簿記3級、できれば2級まで取得
- 実務知識の習得:会計ソフトの操作、Excel関数の習得
- 業界研究:志望業界の決算書分析、業界特有の会計処理の理解
- 転職理由の明確化:なぜ経理職を選ぶのか、将来のキャリアビジョン
転職活動中の注意点
- 現職との両立:転職活動の長期化を想定したスケジュール管理
- 条件の優先順位:年収・勤務地・企業規模・業界の優先順位を明確化
- 複数内定時の判断基準:将来のキャリア形成を重視した選択
まとめ

経理未経験者の転職は決して不可能ではありませんが、十分な準備期間と戦略的なアプローチが必要です。
重要なポイントを整理すると:
- 年齢が若いほど転職成功の可能性が高い
- 簿記資格の取得は必須条件に近い
- 中小企業やベンチャー企業の方が未経験者採用に積極的
- 転職活動は長期戦になることを覚悟する
- 年収面では現実的な期待値設定が重要
ただし、状況によって考え方は変わります。現在の年齢、保有資格、前職での経験、家族構成、経済状況などにより、最適な転職戦略は大きく異なります。
より具体的な比較検討の方法は、別の記事で詳しく解説しています。ご自身の状況に合わせた転職活動の進め方について、さらに詳しく検討していきましょう。
※個別の状況により判断は異なります。転職活動を行う際は、複数の情報源を参考にし、専門家への相談も検討してください。